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皆さまのご支援を賜りまして、2015年度の運動発信がすべて終了いたしました。『「過去と今」、「今と未来」をつなぎ、想像以上の創造を』をスローガンに一年間活動に邁進して参りました。組織において、形式上の地位にある人が、必ずしも真のリーダーというわけではなく、周囲に対して本質的な影響を与えるだけの「変革の土台づくり」を地道に確実に進め得る人こそ、「真のリーダー」だと考えます。
私たち(一社)豊田青年会議所メンバーはこれからも、自分が置かれている周囲や環境に対して、与えられている客観的な条件が何であろうとも、断じて「真のリーダー」なのだという決意、覚悟、そして誇りを持ち、同志と協力者を増やしながら地域に変革をもたらし続けて参ります。
皆さま、一年間ありがとうございました。

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一般社団法人豊田青年会議所
第56代理事長
柴田久尚

はじめに~私たちの使命~

我が国は「失われた20年」と呼ばれる時代を経験し、かつて世界に誇った技術力や経済力が、台頭する新興国との国際競争の中で相対的に低下していると報じられています。また、政治・経済・社会システムも先行きが見えず、さらには震災からの復旧・復興にはまだ多くの問題が残されています。
しかし一方では、富士山の世界文化遺産登録や日本食のユネスコ無形文化遺産登録など、脈々と受け継いできた自然や文化が世界から注目を浴び、先に行われたFIFAワールドカップブラジル大会では、試合後に観客席のごみ拾いをする日本人サポーターの行動が世界から称賛されました。
このように、世界から注目を浴び称賛される根底には、日本特有の自然と調和した文化や、人と人のつながりを大切にし、他を思いやる心、「和」の精神があるのです。「和」という言葉は平和を表すとともに古来より日本を表す言葉として用いられてきました。
今こそ、私たちには日本人の心に宿る「和」の精神を再認識し、「過去と今」をつなぎ、「今と未来」をつないでいく責務があります。そして地域の、日本の、世界の未来像を一人ひとりが描き、「明るい豊かな社会」の実現に向けて、想像以上の創造をしていくことが、私たち青年会議所の使命なのです。


誇れる国・地域へ~「心」をつなぐ~

私が幼少のころ、祝日には各家庭の玄関に国旗が掲げられていました。そこには、自国に対する誇りや愛国心があったからではないでしょうか。また、ある書籍では、「日本人ほど建国の歴史を知らない国民はいない。建国の歴史を知らない国家は衰退する。」と記されており、日本の未来を危惧する声を耳にする事もあります。しかし東日本大震災の発災時に、世界の人々が驚嘆した日本人のモラルの高い行動が象徴するように、私たち日本人には先達から脈々と引き継がれてきた、世界に誇る精神性が宿っているのです。
海外の人々やメディアから称賛された日本人の心の根底には「和」の精神があり、独自の文化や歴史を築いてきました。建国から脈々と受け継がれてきた精神性を再認識し、日本人としての誇りを取戻し、これからのグローバル社会を切り拓いていく「真の日本人」を創造することが、輝かしい未来へとつながっていくのです。
明治から大正にかけて挙母町は養蚕・製糸業を中心に発展を遂げました。しかし、昭和に入ると国内外の生糸の需要は急速に陰りを見せ「養蚕の町」として栄えてきた挙母町もその影響を受けました。当時の町長、中村寿一氏は町の繁栄を取り戻すべく、いち早く自動車工場の誘致に乗り出し、多くの人々の努力の末、昭和13年トヨタ自動車工業株式会社の工場がこの地に完成しました。これが、今日の豊田市への第一歩となります。
豊田市は、今や世界一の自動車生産企業を擁し、経済産業面においても、生活水準、インフラ整備、子育て支援、環境テクノロジーなどの面においても、恵まれた環境にあります。また、環境モデル都市として、国内のみならず世界から多くの見学者が訪れ、注目される都市でもあります。しかし、どれだけの人が、かつてこの地域を作り上げた先達の努力や地域への熱き想いや今日までの歴史を知り、国内外から高く評価される地域である事を知っているのでしょうか。責任世代である我々青年が、先達の「熱き想い」をつなぎ、今日のすばらしき豊田市を伝播していくことが、地域づくりの第一歩となり、市民の誇りを創造し「明るい豊かな社会」へとつながっていくのです。



活力ある地域へ~「人・企業・地域」をつなぐ~

私たち青年会議所メンバーはJAYCEEと同時に青年経済人であります。「明るい豊かな社会」の実現に向けて、活動・運動を継続出来る根底には、企業の発展は欠かすことが出来ません。自らが青年経済人としての知識や気づきを得て、未来を見据えた企業発展につなげることが、地域活性の基盤となることを認識しなければなりません。青年経済人として、企業として、どのように地域の発展に取り組んでいくことが重要であるかを学び、私たちの活動・運動に更なる拍車をかけることにより、市民とともに「明るい豊かな社会」の実現に向けて、想像以上の創造をしていくことが出来るのです。
多くのNPO団体やボランティア団体が存在し、「青年会議所しかない時代」から「青年会議所もある時代」と言われ、今まで以上に私たちの存在意義を示していくことが必要となります。地域から求められる活動や運動を、行政や企業、関係緒団体と協同し、市民に提供できる仕組みを構築することが、組織の存在意義を示すとともに活力ある地域へとつながっていくのです。
豊田市は、市域面積の約70%が山林で、産業と豊かな自然が存在する地域であります。また市民意識調査では、市民の実に約7割が豊田市を「住みよい」「どちらかといえば住みよい」と回答し、約7割の市民が「これからも長く住みたい」と考え、統計的にも暮らしやすい地域であると言えるのではないでしょうか。しかし、山間部では過疎化や若者の地域離れ、都市部との隔たりと様々な問題があるのも事実です。平成17年の市町村合併から10年目を迎える本年、都市と農山村がそれぞれの魅力を活かしながら、支え合い、全ての地域が「暮らし満足地域」になることが「暮らし満足都市」豊田市へとつながっていくのではないでしょうか。
私たち青年会議所が、人と地域をつなぎ、地域と地域をつなぐ架け橋となり、全ての地域の人々が満足出来る豊田市を創造していきましょう。



輝かしい未来へ~「次代」へつなぐ~

携帯電話やインターネットの普及にともない、私たちを取り巻く環境も大きく変化してきました。ニュースでは毎日のように様々な事件が報じられ、その多くにインターネットやSNSが関わっています。こどもたちに目を向けてみても、携帯電話やインターネットの中で友達とコミュニケーションをはかり、文字だけで気持ちを伝える機会が増え、人とのつながりから学ぶ多くの精神が薄れてしまっているように感じます。次代を担うこどもたちが、昨今のグローバル化が進む時代を切り拓いていくためには、人とのつながりから学ぶ精神が必要不可欠です。次代を担うこどもたちが、夢や希望を抱き、自らの道を切り拓いていく力を身に着けることが、輝かしい未来へとつながっていくのです。
こどもたちが、仲間との絆、人に対する思いやり、夢や希望に向かって果敢に向き合う心を身につけるために、私たちはタグラグビー大会「JCフレンドリーカップ」を2012年から継続して開催してきました。私たちは、豊田市が有する恵まれたスポーツ環境を活かし、こどもたちの夢や希望を育むとともに、見る人たちにも勇気や希望を与えるスポーツ力による次代へつなぐまちづくりを進めて参ります。
「青年が積極的な改革を創造し開拓するために、能動的に活動出来る機会を提供する」
これは、青年会議所が定めるJCIミッションです。私たちは日々「明るい豊かな社会」の実現に向けて活動しています。その目標のために、地域の問題を市民の中から掘りおこし、市民とともにその解決をはかり、ひとりでも多くの市民意識を変革する機会を提供することが使命なのです。
脈々と続く歴史の中で、青年会議所は多くの運動を市民とともに実施し、今も尚その運動が地域に根付き、地域活性の一助となっているものもあります。しかし、単年度制の組織であるがために、地域から期待されつつも継続した運動発信ができなかったものがあるのも事実です。私たちは、常に地域から求められる組織となるために、長き歴史の中で蓄積してきた青年会議所の活動や運動を基に、市民が選択し能動的に活動出来る仕組みを構築し次代へとつなげていきます。そして、青年会議所にしかできない、青年会議所だからこそ出来る活動・運動を市民とともに展開して参ります。



会員の拡大へ~「人財」をつなぐ~

年々会員減少していると言われる中、過去15年間の全国の青年会議所の入会者数は、40歳を迎え卒業していく会員数を上回っています。しかし、その数をも上回る退会者が後を絶ちません。そこには、先行きの見えない経済状況や会員としての価値観を見出すことが出来ないといった背景があるのです。
そんな時代だからこそ責任世代である我々には、一人でも多くの青年とつながり、ともに手を取り合い、混沌とした社会を率先して切り拓いていくことが、一層地域から期待されているのではないでしょうか。自らが地域から頼られる人財となり、地域の個別具体的な問題解決を示し、市民意識変革の道標となることが組織の価値を高め、会員の誇りとなり、会員の拡大へとつながっていくと考えます。
先輩諸氏が会員減少に対して、いち早く危機感を感じて導入した、メンバー全員による会員拡大のシステムを最大限に活かし、会員一人ひとりが拡大の必要を認識し、会員拡大に取り組んで参ります。
青年会議所は単年度制の組織です。しかし、単年度制だからこそ経験出来る多くの学びや気づきがあり、友情が育まれるのではないでしょうか。1年間という限られた時間を共有し、我武者羅になって駆け抜けるからこそ、生涯の友、生涯の財産を得ることが出来るのです。そして、それが自らの企業の発展へとつながり、ひいては地域の発展へとつながって行くのです。私たちは、会員相互の交流をはかり、人と人のつながりをさらに深め、地域の発展へとつながる組織づくりをして参ります。
創立から55年目を迎える(一社)豊田青年会議所は、多くの先輩諸氏のたゆみない努力と情熱のもと、今日まで引き継がれてきました。その歴史や伝統を引き継ぐ為にも、今尚ご活躍される先輩諸氏や、行政、関係諸団体の方々との交流を積極的にはかり、より大きなつながりを構築して参ります。



信頼ある組織へ~「地域」とつながる~

多様に変化していく情報化社会の中で、我々の活動をより迅速に、かつ効果的に市民に発信し周知していくには、事業の内容はもちろんの事、その目的や地域への想いを乗せた情報を発信し、組織内外における連携をより強固にする必要があります。
時代に即したコミュニケーションツールを有効活用し、会員間はもちろん、関係諸団体、そして広く市民に情報発信し、相互理解を促進することにより力強い信頼関係で結ばれたネットワークの構築をいたします。メンバー間の情報共有が強固になれば、情報発信力が強固となります。我々の活動がより地域に周知して頂けるよう、信頼ある情報を発信して参ります。
青年会議所が長きにわたり運動を発信し続けてこられたのは、組織力があるからです。脈々と引き継がれてきた組織の基盤がしっかりとしているからこそ、我々は青年会議所活動に取り組むことができ、様々な運動を発信することが出来るのです。複雑化が進む社会構造の中で、地域から信頼される組織の構築こそが、「明るい豊かな社会」の実現につながっていることを再認識し組織運営を行って参ります。



結びに~真のリーダーに向けて~

未だに先行きの見えない経済状況、隣国との国際関係など多くの問題が山積し、安心・安全な社会の未来を描くことができない状況が続く今、責任世代である我々青年は行動せずに時代に流されている時ではありません。世界から称賛される国民としての意識を強く持ち、「真のリーダー」として、市民の道標となり運動を推進していかなければなりません。
組織において、形式上の地位にある人が、必ずしも真のリーダーというわけではなく、周囲に対して本質的な影響を与えるだけの「変革の土台づくり」を地道に確実に進め得る人こそ、「真のリーダー」なのです。我々は自分が置かれている周囲や環境に対して、与えられている客観的な条件が何であろうとも、断じて「真のリーダー」なのだという決意、覚悟、そして誇りを持ち、同志と協力者を増やしながら地域に変革をもたらし続けていか
なければならないのです。
・与えてもらうのを待っているばかりでは流されるだけである
・悪条件の中で変革を推進出来るものが真のリーダーである
・変革とは、それを具体的に不動の決心・覚悟として確立しないと始まらない
・同志と協力者を一人ずつ増やしていくことが変革の過程である
・まず自分が変われ、さらに一歩変われ
地域に変革をもたらし続ける為に、メンバー一人ひとりが「真のリーダー」となり、過去からのつながりを未来へつなぎ、「和」の精神あふれる地域創造を展開して参ります。



基本理念
「過去と今」、「今と未来」をつなぎ、想像以上の創造を
真のリーダーによる「和」の精神あふれる地域の創造

基本方針
1.誇れる国・誇れる地域の創造
2.活力ある地域の創造
3.次代へつなぐ輝かしい未来の創造
4.つながり・会員拡大の推進
5.地域から信頼される組織の創造